パパにとってゴールデンウィークは休み、それとも仕事?会社の方が楽だよね。

いつからだろうか?ゴールデンウィークが明けることを心待ちにするようになったのは。

私には2人の幼い子供がいる、子供がいるということは、子供が出来ることをしたからだ。

どうすれば子供が出来るかは良く知っている、子供の母親が誰だかも良く知っているが、子供が出来るようなことを最後にしたのは、いつだったか覚えてない。

子供が出来るようなことは、相手が妻でなくても出来る。

その場合はお金が必要だが、家族を養うことを考えれば、メッチャリーズナブル。

子供の母親、「ゴールデンウィークはどうするの?」

私、「まだ分からない」

とは言ったものの、いつからいつまでがゴールデンウィークであるかは、とっくに分かっているため、ゴールデンウィークの予定はとっくに決めている。

子供の母親、「ゴールデンウィークは子供の面倒を見てよ」

そう言われると思ったから、とっくに決めてある予定は言えなかった。

上の子供、「パパ、仕事なの?」

子供の母親、「仕事じゃないわよ、だって、ゴールデンウィーク中は会社に入れないのだから。そうよね?」

子供の母親が会社に詳しいのは、私と子供の母親は同じ会社で働いていた部下と上司の間柄だから。

上の子供、「旅行には行かないの?」

私、「・・・」

子供の母親、「子供が聞いてるじゃない、答えなさい」

子供の母親が私に高圧的なのは、私の上司だったから。

同じ会社で働いていた経験があると、会社の内情を把握されているため、妙なウソをついてもスグにバレる。

私、「幼稚園の予定はどうなっているの?」

子供の母親、「幼稚園なんて休みに決まってるでしょ、ゴールデンウィークなんだから」

私、「どうしたいの?」

すると、上の子供も下の子供も母親のことを見た。

母親の機嫌を伺うのは、私に似てしまったからだ。

子供の母親、「私は予定があるから」

私、「何の予定があるの?」

子供の母親、「何だって良いでしょ!」

上の子供、「いつ帰って来るの?遅くなるの?」

子供にとって母親は怖い存在と思うのだが、父親の私と居るよりは母親と居るほうが良いらしい。

子供の母親、「夜には帰って来るわ」

上の子供、「ご飯はどうするの?」

子供の母親、「パパに作ってもらって」

上の子供と下の子供、「えーパパが作るの!?」

言葉には出さなかったが、内心では「えー俺が作るの!?」。

ゴールデンウィークが近付くと、

同年代の同僚、「ゴールデンウィークはどうするの?」

私、「子供の面倒を見なくてはいけない」

同僚、「俺もだ」

私も同僚も子供のことが嫌いなわけではない、ただ、子育てに慣れてないだけ。

ゴールデンウィークが始まる前日、同年代の同僚らと酒を飲んだ。

酒を飲んだのは、二日酔いになれば子供の面倒を見なくて済むから。

ゴールデンウィーク初日

下の子供、「パパ、いつまで寝てるの?」

お越しに来た下の子供に抱きつくと、「変態」と言われた。

私、「ママは?」

上の子供、「ママなら出掛けたよ」

私、「どこに?」

上の子供、「知らない」

子供がお越しに来たのは、お腹が空いたから。

下の子供、「パパ、何か作って」

そう言われても、どこに何があるのかサッパリ分からないため、子供を連れて近所のファミレスへ行くと、父親に連れられた幼い子供が沢山いた。

幼い子供が沢山いるとメッチャうるさい、私の子供もメッチャうるさい。

料理が運ばれて来るまでスマホをイジっていると、

上の子供、「パパ、仕事?」

私、「うん」

下の子供、「スマホを見せて」

私、「お仕事をしているからダメ」

すると、下の子供が泣き出した。

スマホを見せてあげれば良かった、仕事なんてしてなかったのだから。

ファミレスにいる他の父親もスマホをイジっているが、彼らも子供に構うのが面倒臭いのだろう。

ファミレスでの食事はメッチャ気を遣う、仕事の商談をするより気を遣う。

食後にタバコを吸おうとしたら、二人の子供に叱られた。

会社なら喫煙所が設けられているためタバコは吸えるのだが、ファミレスでも子供を連れて行った娯楽施設でもタバコは吸えなかった。

時計を見ると、まだ2時、子供の母親が帰って来るまでには、まだ6時間以上ある。

平日なら、社用車の中で時間を潰せるのだが、子供を載せているのはママチャリ。

二人の子供を載せて走るのは、メッチャ重労働。

上の子供、「パパ、どこへ行くの?」

そう言われても、どこへ行くか決めていない。

下の子供、「・・・」

下の子供が大人しいため、寝ているのかと思ったら、オシッコを漏らしていた。

仕事中にオシッコを漏らすヤツはいない、どうすれば良いのだろう?

上の子供、「オムツを替えないと」

私、「どこで?」

上の子供、「家に決まってるでしょ!」

それを聞いてドキッとした、なぜなら、「決まってるでしょ!」は子供の母親の口癖だから。

急いで家に帰ろうと思うのだが、2人も載せていると自転車はメッチャ重い。

汗だくになって自転車を漕いでいると、前に座る下の子供が、ハンドルに付いているボタンを押した、すると、ペダルがメッチャ軽くなった。

上の子供、「アシスト機能を知らないの?」

知らなかった。

家に帰ると灯りが付いていた。

上の子供、「あっママだ」

すると、下の子供も「ママだ」、私も「ママだ」。

家に入ると、カレーの匂いがした。

上の子供、「ママ、いつ帰って来たの?」

妻、「昼には帰って来てたわよ」

私、「なーんだ(喜)」

家族で食べるカレーは、同僚らと食べるカレーより数倍旨かった。

妻が食器を洗っている間に、私は子供達と風呂に入った。

上の子供は、自分で洗髪出来るようになっていた、下の子供はシャンプーを怖がらなくなっていた。

3人でバスタブに浸かっていると

上の子供、「パパ、明日は何をするの?」

一日一緒に居ただけで、子供は私に懐いてくれた。

私、「ドライブへ行こうか?」

下の子供、「行く」

上の子供、「ママも一緒?」

上の子供は、夫婦仲がイマイチなことに気付いていた。

ドライブへ行ってからは夫婦仲が良くなり、ゴールデンウィーク中に仕事のことを思い出すことはなかった。

ゴールデンウィークが明け会社へ行くと

同年代の同僚、「会社が一番落ち着くな」

私、「そうだな」